現代、ECプラットフォームにおける膨大なユーザー数と若い消費者層が、ますます多くのブランドを展開する企業から注目を集めている。
テンセントが提供する中国最大のチャットアプリ「WeChat」にこのほど、最新版に「高級品店」という新機能を追加された。

■「高級品店」の機能と企業側の戦略

■「高級品店」機能は、Wechat内で使えるミニアプリ「微信小程序」に続く、オンラインショップと消費者を繋ぐWechatの新たな機能。
多くのブランドを展開する企業の注目を集め、同サービスへの参入を促している。

■分析によると、潜在のユーザーをうまく利用できた場合、ブランドに少なくない利益をもたらす可能性が高い。
同機能に参入した一部のブランドは、国内のどの第三者ECプラットフォームにも出店したことがないが、Wechatの「高級品店」はブランドがECプラットフォームに参入するきっかけとなっていることを示した。

■多くのブランドがWechat高級品店に出店をする目的は、商品を大量に売るためではなく、若者がタイムラインで自社のブランド情報をシェアをした場合にブランドの認知度を高められる効果が期待できるため。

■「高級品店」の出品事例と他ECモールとの違い

Wechatの検索機能で、ブランド名を入力したらブランドの高級品店が出てくる。
現在はGUCCHI、LANCOME、Louis Vuitton、NIKE、Starbucks、Swarovski、TiffanyとZARAなどといった、ファッションブランド、高級化粧品などを展開している企業がWechatの「高級品店」に出店している。

このように多くの高級品ブランドがWechatの「高級品店」に出店しているが、例えばLouis Vuittonではこの前同ブランドはどの第三者ECプラットフォームにも旗艦店を開設していなかった。
今回のWechat「高級品店」が同社の自社ウェブサイトオンラインショップ以外で商品を販売する唯一のECプラットフォームになる。

Wechatの「高級品店」が、アリババの「天猫(T-mall)」、「JD.com(ジンドン)」などの第三者ECプラットフォームと違うのは、同機能は、Wechat端末というプラットフォームを借りてブランド自身が運営しており、カスタマーサービスも直接メーカーのカスタマーサービスに連絡を取る形となっているところだ。
Wechat独自のカスタマーサービスは設けられていないし、間に代理店が入らないため、オンラインでブランドとダイレクトにやり取りをできることが利点になっている。

参入したブランドは中、高級路線となっており、出店ブランドは大衆化を考えていない。
ネットで販売される時間が短いために、たくさんの商品がサイズ切れあるいは品切れの状態になっている。
例えば、NIKEの高級品店では、NIKE ZOOM FLYの靴はサイズ切れ状態で、40サイズしか在庫がない状態だ。

今のところ、参入したブランドは割引などのセールイベントを開催していない。
Wechatの「高級品店」に出店した多くのブランドは、まだ試験的に運営を行なっているようだ。

■ブランドの中国ECモール出店のハードルとこれからの課題

高級品ブランドが中国でEC事業を展開することはのは珍しいことではない。
微信プラットフォームを利用するのも、多くのブランドにとっては初めてのことではない。
フランスのブランドHERMESでは、2017年10月に2度、Wechato端末で腕時計と運動靴を販売していた。
Louis Vuittonは2017年7月に、中国でのネット通販サービスの開始を宣言し、Burberry、COACHとGUCCHIに続く、中国本土市場でECサービスを開始した第四個伝統高級品ブランドとなった。

現在、高級品のオンラインと実店舗の販売は完全に融合してない。
例えばLouis VuittonではECサービスを始めたが、ネット通販を利用する消費者はオフラインで商品を受け取ることができない。これは、ほかの分野のブランドと異なる点だ。
例えば大手ドラッグストアチェーンのワトソンズ(屈臣氏)では、オンラインで注文しても、オフライン(実店舗)で商品を受け取ることができる。
高級品分野のEC活動の展開は遅いため、しばらく実店舗への影響はないと考えるので客足の変動は暫くは少ないだろう。

「高級品店」での商品購入のプロセスは、中国大手C2CのECモールタオバオ(淘宝)と大きな違いはない。
商品をクリックしたら、商品のプロフィール、色、デザイン、評価などの情報が見れる。希望の条件を選択して支払いに進む。ただ、支払いは今のところWechat決済しかサポートしてない。

 

■「高級品店」の決済方法

高級品店では決済面で一定の制限を設けている。
現在は高額な決済はWechatではできないのだ。銀行側は高額決済の関係業務のサービスを開始していないため、高額決済の場合は携帯にUSBを挿して処理しなければならない。
例えば、中国工商銀行の口座を使ってWechat端末で決済するには、単価1万元以下の商品しか買えない。
他に北京銀行では毎日2万元までの決済制限が設けられたため、毎日の買い物の総額は2万元以下になる。
Wechatの「高級品店」に出店される商品はもちろん高額商品のため、上に挙げた一例の数字を越えてしまうだろう。
もし、多くの商品を買いたい場合は、銀行カウンターで高額決済の権限を取らなければならない。
これには非常に面倒なプロセスがあるために、商品体験が悪くなることが懸念されるため、Wechatはこの問題を早急に解決しなければ、「高級品店」での消費ブームの実現は厳しいだろう。


・参考記事
http://finance.ifeng.com/a/20180103/15899709_0.shtml
http://tech.sina.com.cn/roll/2017-12-31/doc-ifyqchnr7716503.shtml