国家統計局のデータによると、2017年の全国のネット通販小売の売上高は7.18兆元(約123兆円)と発表されている。そのうち、阿里巴巴集団(以下、アリババ)のGMVは4.6兆と判断された。中国のEC業界ではアリババが絶対的な影響力を持っているが、新しく登場したユニコーン企業が近頃猛威を振るっているようだ。
今回はEC市場の「ダークホース」とも呼ばれている拼多多を本記事でご紹介する。

■拼多多とは?

▼拼多多ホームページ:https://www.pinduoduo.com/


▲サイト内のキャッチコピーに「新しいECの創業者、拼多多。3億人がお買い物しています。」と書かれている。

■発音:拼多多(Pin-Duo-Duo:ピン・ドゥォー・ドゥォー)

拼多多は2015年リリースされたECプラットフォームでグルーポン形式で商品を販売している。
2017年にユーザー数は3億人を超えた。

拼多多はEC市場が既に安定した背景下に現れたダークホースと呼ばれており、2017年の拼多多のGMVは千億元を超えている。拼多多の勢いを証明すると、昨年末の1日の注文量が京東(JD.com)を超えているのだ。2018年1月の拼多多の月間アクティブユーザー数は1.14億人、アリババ系列の淘宝(Taobao)の4.25億人とテンセントが出資している京東(JD.com)の1.45億人の次に立っており、アパレルに強い唯品会(VIP)と電化製品に強い蘇寧(SUNING)を超えた。

2018年4月11日、メディアはテンセントが拼多多の資金調達に出資したと報じた。
テンセントが出資している京東(JD,com)はもともと電化製品に強いECサイトであったが、本物率が圧倒的に高いことから、本物でないと困るような化粧品やベビー用品、日用品の売り上げが近年右肩上がりに伸びている。しかしアパレルには弱いことから、その分野に強い競合サイトの唯品会(VIP)に出資し、自社サイト(JD.com)内に唯品会(VIP)への誘導する入り口を設けた。苦手分野はその分野に強い競合と手を組んで補うという戦略をとっている。
今回、テンセントが拼多多の資金調達に出資したということは、京東(JD.com)においてコラボする意図があるからだろう。

拼多多は中国一線都市での利用率は非常に低く、資本市場の職員の間での利用率も非常に低い状態だ。
そのため、「拼多多」は長い間知名度が低かった。しかし、近年でユーザー数や月間アクティブユーザー数の莫大に増加したことにより、拼多多はメディアからも多くの注目を集めることとなった。
中国モバイル端末のユーザー数の伸び率が一桁に下降した2017年であったが、拼多多のユーザー数は3億人を超えた。
2017年1月の月間アクティブユーザー数は1176万人、18年1月は1.14億人となる。

■拼多多のアクセスはどこから?飛躍した原因とは

  1. 微信(WeChat:テンセントが提供する中国最大のチャットアプリ)
  2. 小さな都市と農村

2017年、拼多多ではいきなり高齢者や小さな都市のスマホユーザーからのアクセスが増加。一体、なぜ?

■拼多多のアクセスが伸びた3つのポイント

【1】春節紅包(以下、ホンバオ:ここでは電子マネーのお年玉を指す)はWeChatPayの全国範囲での普及を推進した。
WeChatミニプログラム(チャットアプリ中にある他社アプリ)という独立したアプリの中で、淘宝−アリペイの体系を避けて決済できる仕組みだ。銀行カードと連携していないWeChatユーザーはホンバオのお金で拼多多ミニプログラムを使用できる。

【2】拼多多というECサイトの認知度は低く、ECサイト内でのユーザーとの繋がりが弱かったが、拼多多はグルーポン型販売サービスを展開していることから、SNS(ソーシャルサイト)でのユーザーとの繋がりが強かったのだ。拼多多はSNS経由でのアクセス量をじわじわと伸ばしていたことになる。

【3】拼多多のターゲットユーザーは淘宝(Taobao)や京東(JD.com)のユーザーとは異なる。
淘宝(Taobao)や京東(JD.com)は中間層がよく利用するサイトだが、拼多多は違った。
拼多多はグルーポン型サービス特有の、特価で小さな都市に住む価格に敏感なユーザーたちの関心を引き寄せていた。

■拼多多の課題とは

拼多多は中国の3、4線都市での浸透率は京東(JD.com)よりも高いが、1線都市での浸透率は低い。国内ECのコアユーザーは価格よりも品質を重視する傾向が強まっており、この部分のユーザー年齢は約18〜40歳だ。現在、拼多多は条件付き複数購入型チケット等のイベントから品質を重視するコアユーザーを獲得するのは難しい。拼多多は今後ユーザー体験を(主に商品の質)を改善しなければ、ECのコアユーザーを獲得することはできないだろう。ここの部分の課題で、今後は京東(JD.com)の力を借りることが予測される。

 


・参考記事:
http://www.ebrun.com/20180419/273344.shtml?eb=hp_home_lcol_ls6