中国メディアが、テンセントミュージックは7月にアメリカ証券取引委員会(SEC)にIPO申請を提出し、上場を目指していると報道した。時価総額は300億米ドル以上(約3.3兆円 )と予測されている。

テンセントミュージック傘下の代表する音楽アプリにはQQ音楽、酷狗音楽(kugou music)、酷我音楽(Kuwo Music)の3つの音楽アプリが存在する。そのうち、QQ音楽と酷狗音楽のアクティブユーザー(以下、AU)数は長期間中国の人気音楽アプリの1、2位を占めている。2017年12月のデータでは、テンセントの月間AU数は7億人を超えた。有料会員は1.2億人。2017年の収益は94億元(約1563億円)を超え、純利益は18.8億元(約312億円)。

■テンセントミュージックは音楽市場で絶対的な優位性をもつ

近年、中国の音楽市場は爆発的な成長を果たした。
2015年中国音楽市場収入は63.8%急成長。2017年世界の音楽市場では12位に立つまでに。そのうちデジタル音楽は世界第9位のTOP10入りしている。

2017年Q1の音楽アプリトップ10に、テンセント傘下の酷狗音楽、QQ音楽、酷我音楽はトップ3を占めてる。テンセントミュージックは中国音楽市場で絶対的な優位性を持っていると言えるだろう。

そんな中、テンセントと対抗してるのはアリババ傘下の音楽アプリ虾米音楽(xiami music)とネットイース傘下の網易雲音楽(NetEase Cloud Music)だ。虾米音楽はプロ向けの音楽アプリで高品質の音楽提供を目的としている。2013年にアリババグループに買収された。ネットイースは音楽アプリ市場へに参入は他の大手より出遅れているが、網易雲音楽は4年間で音楽アプリ市場の上位へと着実に駆け上っている。2017年4月まででユーザー数は3億人を突破し、網易雲音楽は「ソーシャル音楽アサービス」の位置付けを狙って、音楽コメント、個性に合わせたオススメの音楽など通してアプリの社交的な価値を生み出した。

2017年Q1の中国音楽アプリランキング(出典元:猎豹智库)

 

■各アプリを実際に使っていたユーザーのコメント

■酷狗音楽:
ずっと前から酷狗音楽アプリを使っています。たくさんの音楽資源があるので、自分が聞きたい歌を検索すればほとんど出てきて便利なので重宝しています!

■QQ音楽:
無料の音楽が多いので、自分の好きな歌を直接QQ(テンセントの提供するチャットアプリ)で友達にシェアできるの機能が気に入っています。

■酷我音楽:
他の音楽アプリと比べて、音楽の音質がとてもいいと感じます。高品質な音楽は多いくて無料の音楽も多いイメージ!

■虾米音楽:
音楽がしっかりと分類されているので、探しているジャンルの音楽の検索が便利です。
画面のデザインもシンプルで使いやすくて、マイナーな音楽も入ってる!私はマイナーな音楽が好きだから、虾米音楽をメインに使っています。

■網易雲音楽:
曲の下にコメント書き込めるので、他の人とその歌について交流できるの。
そして感性の近い他の人がオススメしてくれた曲を聴くの楽しみができます。新しい発見があっていいな。
アプリが履歴からオススメしてくれる曲も、多くが私の趣味に合っていたので、聴いてみたらその曲を好きになったことが多いわ。

 

■音楽著作権を巡る争い

2015年中国国家著作権保護関係部門は海賊版音楽への取り締まりを強化して以来、各音楽プラットフォームは著作権の独占契約の争奪戦が繰り広げられた。
テンセントミュージックは世界3大レコード会社のユニバーサルミュージック、ソニーミュージック、ワーナーミュージックと著作権を中国国内において独占する契約の締結に成功。これは他の音楽アプリにとっては大きな痛手だ。このことから、テンセントミュージックのアプリ内の音楽の数は1,700万曲を超えている。

中国国家関係部門はテンセントミュージック、アリババミュージックを含めて関係音楽企業と会談し、悪競争にならないように、楽曲の独占著作権授与を避けて、全面的な授与を要求している。

その後、2017年テンセントミュージックは競合であるアリババミュージックとそれぞれの音楽著作権を共有することになる。テンセントミュージックは90%以上の音楽著作権を持つことになった。テンセントとアリババの連携により、より多くの音楽資源を失った網易雲音楽にとってはとてつもない打撃になっただろう。

そして2018年2月、テンセントミュージックは網易雲音楽と99%の音楽著作権を共有すると宣言した。これで一見、音楽著作権の争いは収まったように見えるが、お互いの残り1%を握る音楽の著作権こそ各自のユーザーを獲得するための重要な要素であることが指摘された。人気の高い歌手の楽曲の著作権は各自簡単には手放さないだろう。