今年のダブルイレブン(独身の日:以下、W11)は既に予熱期(以下、ウォームアップ期間)に入り各ECプラットフォームは次々と今年のセール企画を発表。去年のW11では、クーポン券の使い方や規定の金額を達していれば割引される等の独自の販促規則が複雑すぎたため、一部の消費者からは混乱するといったクレームが寄せられた。これを受けて、今年のW11では、天猫(Tmall)と京東(JD.com)は販促の規則をシンプルに改良している。

■天猫(Tmall)は「買い物手当」を統一化

今年のセールでは、天猫のW11特設サイトで400元以上購入した場合(他店舗との合計金額でも可)、50元の「買い物手当」もらうことができ、購入金額から50元引で決済できる。

去年のW11で天猫は以下の3ランク別に買い物手当を用意していた。

1)400元以上の購入で50元割引
2)800元以上の購入で100元割引
3)1,200元以上の購入で120元割引

しかし、これらの買い物手当が他のクーポン券と併用できない場合があるため、消費者にとってはどのような使い方が一番お得になるのか混乱してしまう。複雑なセールの仕組みに消費者は戸惑った。
今年の天猫は800元と1,200元ランクの買い物手当規則をなくして、買い物手当は他店舗が発行するクーポン券と併用できると規則を改めた。サイトの使いにくさでユーザーが他プラットフォームに流出することを防ぐため、運営側は消費者にわかりやすい仕組みづくりをしなければならない。

▲天猫(Tmall)のトップ画面

▲登録すると、クーポン券をもらえる

いま、天猫のページを開くとすでにW11の宣伝が開始されている。トップ画面のド真ん中には「W11買い物手当を今すぐゲット!」、「予約販売で最大400元お得に!」といった宣伝文句が並んでいる。キャンペーン期間中、毎日最初にログインする際に、クーポン券などを獲得することができ、それをダブル11当日に使用することができる。

▲天猫ダブル11セールの詳細

また、予約販売や、買い物手当以外では店舗内のクーポン券や各商品カテゴリのクーポン券なども配布している。

■アリババ傘下の天猫以外のアプリもW11に参戦

また、アリババは新たに「W11パートナー」企画を打ち出し、自社傘下企業やパトナー企業ののサービスを巻き込んでいる。
消費者がアリババ傘下のアプリを使用する際に「エネルギー(ポイント)」を集めさせ、貯めたエネルギーで天猫のW11で使用できるクーポンに換えることができる。

▲デリバリーサービスの餓了麽(Ele.me)のアプリ画面

例えば、アリババ傘下のデリバリーアプリ餓了麽(Ele.me)を開くと、画面の色がブランド色のブルーから天猫W11仕様の赤色に変わっている。トップ画面には、「エネルギーを集めて、10億ホンバオ(紅包:お小遣い)を分けよう!」という宣伝バナーが目立っている。それを押すとエネルギーを貯めるのための画面に切り替わり、ここで規定の条件をクリアすればエネルギーをゲットできる仕組みだ。
例えば、餓了麽と淘宝(以下、タオバオ)を連動させる手続きをすれば最高100エネルギーをゲットできる。また、下の「チェックイン」ボタンを押せば、5エネルギーゲットできる。(100エネルギーで天猫W11で使用できる1元のホンバオに換えることができる)

▲エネルギーを収集できるアリババ系アプリ一覧

現在、タオバオと天猫以外で、エネルギーを収集できるアプリはアリババ傘下の中古品販売アプリ「閑魚(Xianyu)」、旅行情報アプリの「飛猪(alitrip)」、物流アプリの「菜鳥(Cainiao)」、デリバリーアプリの「餓了麽(ele.me)」や、パートナーシップ企業のオフライン家具販売企業「居然之家」やチェーンスーパーを展開する「RT –mart」などがある。今年はアリババファミリー企業が一致団結してみんなで天猫W11を盛り上げている。

▲京東のW11画面では多くのクーポン券が発行された

一方、天猫のライバルである京東もW11期間中に、京東之家、京東コンビニ、京東X無人コンビニ、O2O生鮮スーパー7freshなどのオフラインの店舗もW11に参戦する。消費者は京東のECアプリを使いオフライン店舗のセールメッセージをチェックし、京東アプリでクーポン券を先に獲得しておけば、オフライン店舗で安く買い物をすることができる。

W11も今年で10年目を迎える。アリババや京東はニューリテールの代表格であるO2O戦法で、さらにシンプルでわかりやすいセールの仕組みを構築し、消費者の購買意欲を刺激する。毎年右肩上がりに成長している中国最大のEC商戦「W11 」はまだまだ衰える気配を見せない。
チャイトピ!は引き続きW11の最新情報をお伝えいたします。