中国最大のEC商戦独身の日(以下、W11)が今年で開催スタートから記念すべき10周年を迎えました。
人々の物欲を最大級に引き出したこのEC商戦は今年も新記録を刻みました。中国国家郵便局のデータでは、W11当日(11月11日)、主要EC企業からの配送荷物数が13.52億件、前年比25.12%増加しています。

チャイトピ!記者も例に漏れずW11当日は買い物を楽しみました。
11日前に欲しい商品を買い物カゴに入れて下準備を済ませ、セール本番の11日の0時になった瞬間に決済しますが、0時〜20分間は膨大なアクセス量によってサーバーに負荷がかかり、決済画面がロード中で表示されなかったりするというアクシデントが発生しました。
規定時間内に購入しなければ割引価格で買えない商品も存在するため、アクセスエラーは消費者にとって死活問題!
何度試みてもエラーが続き、0時20分以降にようやく支払いを済ませることができました。
早速、注文したものは翌日の昼頃に受け取ることができました。

▲荷物を受け取った京東のユーザー(撮影:チャイトピ!)

毎年、W11会最後にメディアがこぞって報道するのは最も注目される各モールの売上高です。
各W11開催企業は、より多くの数字(業績)を出すために派手なプロモーション行ってきました。結果はいかに?
チャイトピ!はアリババの天猫(Tmall)、京東(JD.com)のEC2TOPを含む、他の注目ECモールの売上をまとめました。

■天猫(Tmall)

中国EC最大手の阿里巴巴集团(以下、アリババ)は、運営するB2Cモール天猫(Tmall)のW11取引額が2,135億元(約3.5兆円)と発表し、過去最高を記録しました。

11日のセール開始から15時間49分経過時に、天猫の取引額は1,682億元(約2.7兆円)に達し、去年のW11取引額を超えました。今年、天猫W11に参加したブランドは約18万社。今年は特にスマート製品が売筋で、1分で4万台の巨大ディスプレイのスマートテレビが売れました。

■京東(JD.com)

京東のW11期間は長く、11月1〜11日の11日に渡ってセールが開催されました。累計注文額は1,598億元(約2.6兆円)。
昨年のW11の注文額1,271億元(約2兆1,607億円)を超えました。
11日までに、京東の倉庫と配達が一体化したサービスにより、注文品の90%は当日あるいは翌日配送を実現。京東は今年のW11にロボット倉庫(自動仕分け)を導入しています。

チャイトピ!が過去に取材した無人仕訳センターの記事はこちら

 

■拼多多(ピンドウドウ)

中国EC新勢力の拼多多(以下、ピンドウドウ)はW11セール当日の午前9時25分で、昨年のW11全日のGMVを突破!
物流件数は前年比300%増加、農産品の注文数は4,000万件を超えました。

また、ファッション、コスメ、3C商品(PC、通信機器、電子製品)が人気商品で、レディースファッションの売上量は1億着を超え、メンズファッションの売上量は4,300万着を超えました。

過去に取上げたピンドウドウがW11で成功するための課題を、難なく乗り越え圧倒的成長をみせつけてくれました。
「あなたの知らないW11」第三弾 ● 上場後初のW11、注目集まるピンドウドウの戦略

 

■唯品会(VIPshop)

フラッシュセールサイトの唯品会(VIPshop)のW11開始時間は他のECモールと違い、11月10日の午後8時から開催されました。11月11日午前8時までの12時間で注文数は800万件を超えました。1990年代生まれの寄与率が30%近くで最もシェアが高く、美容パックやスキンケア用品、レディースシューズ等が人気商品でした。

 

■蘇寧(Suning)

家電量販店の経営で成長してきた蘇寧(以下、Suning)のECモールは、W11セール開始から4秒で1億元(約16億円)を突破しました。50秒で10億元(約163億円)を突破。家電商品の売上は前年比107%増加。SuningはW11全日の売上数字を公表していませんが、売上(オフラインの実店舗売上を含む)は前年比132%増と発表しています。

 

■網易コアラ(kaola)

網易(ネットイース)傘下のECモール、コアラ(Kaola)はW11セール開始から3分49秒で売上が1億元(約16億円)を突破。開始から78分間で昨年のW11全日の売上を超えました。また、開始から26分で一つ目の荷物がお客様へ配達されています。
コアラは越境ECのイメージが強いですが、今年6月に正式名称を「網易考拉海購(ネットイースコアラグローバル)」から「網易考拉(ネットイースコアラ)」に改称し、総合EC市場へ進出することを宣言しています。

 


【編集部コメント】

今年のW11は相変わらずアリババの天猫(Tmall)と京東(JD.com)2社が2TOPで、自信のあるこの2社はW11当日にリアルタイムで売上データ公表しています。対する他のECモールは売上数字をリアルタイムでは公開していなかったり、一部の数字のみを公開する等して数字は曖昧な印象を受けました。
ただ、天猫も京東も今年は10月20日からセール本番に向けた「ウォーミングアップ期間」に入っていて、かなり早い段階から予約購入をスタートさせていて、毎日のログインで割引券を配布したりと力の入ったアプローチを続けていたので売上げが昨年よりも伸びたのは当然の結果だと思います。また、各モールでセール開催時間や売上集計方法が異なるため、公表された数字のみで他社と比較し、良し悪しを判断することは難しいでしょう。

中国で10年も続いた「独身の日(W11)」というEC商戦は次々と新たなEC企業が新規参戦しています。トップの座塗り替える企業が登場するのでしょうか。来年はどのような戦いが繰り広げられるのか楽しみですね。