中国のネット通販最大の行事W11(独身の日)は日本でもその名を轟かせ、楽天などの日本のECモールも11月11日当日に「おひとりさまDAY」と称する「独身の日」を連想させるキャンペーンが開催されていた。

今年の中国W11でも、EC業界に新たに多くの記録を刻んだ。
アリババ傘下のB2CのECサイト天猫(Tmall)のW11取引額は2,135億元(約3.5兆円)で過去最高を記録。
中国人の購買意欲を最大限に引き出したW11で、年内の大型セールキャンペーンが終了したかと思われたが、実はまだある。

日本ではまだ知られ渡っていないが、12月12日には、

W12(ダブルトゥエルブ)

というセールキャンペーンが中国のECモールで開催されるのだ。

■W12の起源とは?

W11の期間中に、アリババはW11の宣伝に猛烈に注力した甲斐あって、数多くのネットユーザーは天猫の店舗に注意を払った。
しかし、それは良いことばかりではなく、そのために天猫よりも先にアリババがリリースしているC2CのECモール淘宝(タオバオ)の客数が減ってしまったのだ。そこでアリババは規模の小さい淘宝の出店者の利益を確保するために「W12」を創造した。

W12は2012年から毎年12月12日に開催され、今年のW12は12月1日〜12日の12日間に渡って開催され、12日の本番当日はセールのピークを迎える。2015年の淘宝W12の取引額は912.17億元(約1.5兆円)。2016、2017年は未発表。

W11では各プラットフォームが大々的に売上を発表するなどしてアピールするするものの、W12は企業だけでなく個人の販売者が多いため、ECモール運営側は具体的な数字を公表してない。

★今年のW12セールの主なプロモーション内容:

  • 商品投票キャンペーン:
    「人民の宝選挙」というキャンペーンが開催され、消費者はW12に出品される商品に投票できる。
    商品の購入ページや店のショートムービーページやライブ放送ページから好きな商品に投票でき、投票の結果に基づき、淘宝は人気商品ランキングを発表する。なんと、特にユーザーにメリットはない。好きなブランドに貢献できるのがメリットかもしれない。
  • 5元紅包(ホンバオ):
    セールに参加する店舗は5元(約82円)の紅包(ホンバオ)を発行し、ユーザーは紅包発行店で5.01元以上を買い物した場合に5元の紅包を利用できる。
  • 20元割引:
    ユーザーは200元以上の買い物したら、20元の割引になる。(他店合算でも可)

このように、明らかにW11と比較してW12は売上規模の小さいセールキャンペーンだということが見て取れるだろう。

▲商品の購入ページで好きな商品を投票!

■W11との違いとは?

W11とW12は、どちらもアリババが始めたECセールキャンペーンで、W12はW11で売れ残った在庫を処分するためのキャンペーンというイメージが強い。運営側も出店側も、売上よりも年末までに在庫が処分できるかを重視している。
W11に参加するのはブランド(企業)だが、W12に参加するのは中小規模の個人店がメインである。

▲W11とW12の比較

また、今年のW12では大量の荷物が配送される対策として、淘宝は同じくアリババ傘下の物流企業、菜鳥(cainiao)とデリバリーサービスの餓了麽(Eleme)と連携して、上海、成都、武漢などの8都市で当日配達サービスを試験的に開始した。

ECが発達した中国はW11以外にも様々なビッグECキャンペーンが開催されている。
元々一つのプラットフォームから始まった京東(JD.com)の「618(京東の創立記念日)」セールは今や各プラットフォームが便乗してイベントを開催し、他にも季節別にバレンタインや婦女節、年末の年貨節など多様なセールキャンペーンを実施している。