今人気の中国ショートムービーアプリ快手(kuaishou)は12月20日、アップグレードバージョンの快手小店を打ち出した。ユーザーは「主播」(配信者)のライブ配信を見ながら商品購入や注文のチェックができるなど、快手小店はユーザーへ簡潔化された商品購入フローを提供する。また、快手小店は商品宣伝を含むショートムービーに登場する商品をよりユーザーの目に入るような仕様を備え、そのような動画の閲覧時には、画面内に商品が自動的に表示されるようにもなっている。

■快手小店とは?

快手はTik Tokと同じく、中国の若者の間で大人気を集めるショートムービーアプリだ。北京快手科技有限公司が2011年に開発し、当初はGIF画像の製作アプリだったが、2012年にショートムービーのシェアアプリに転換。2017年までに登録ユーザー数は7億を超え、DAU は1.1 億を超えた。2017年3月、インターネット大手のテンセントによる出資を主とする3.5億米ドルの投資を受けた。

2018年7月快手はアプリ内で「快手小店」の機能をリリースし、配信者はムービーに宣伝したい商品の情報を追加することができる。ユーザーは気に入った商品をクリックすると、快手と連携したECプラットフォームに飛ぶことができる仕様となっている。

▲快手アプリから快手小店を開通する流れ

アプリの「設定」→「実験室」→「我的小店」の順番で快手小店の開通ページに辿り着く。快手小店の開通には身分証の写真をアップロードする必要がある。

■ショートムービー+ECを通してマネタイズを実現

多くのユーザーを獲得したインターネット企業は、次にどのようにしてユーザーをマネタイズするのかという課題に直面する。Eコマースは近年その課題解決の施策の1つとして利用されている。中国版ツイッターのweiboはインフルエンサーを利用してKOL+ECのビジネスを展開した。現在中国越境EC分野で一大勢力となった小紅書(RED)も最初は海外の買い物体験をシェアするコミュニティだったが、その中でも優良なコンテンツは一定のユーザーを獲得し、そこから小紅書はECプラットフォームへと転換した。

また、アリババが出資しているTik Tokは2018年3月からアプリ内での配信内容にアリババ系ネット通販サイトへのリンクを追加した。そのリンクから直接淘宝(タオバオ)のページへ飛ぶことができる。

ショートムービーは娯楽性と話題性を兼ね備えるため、すぐにユーザーを惹きつけることができる。しかし、ユーザーをマネタイズするにはその能力は今一つ足りない。一方、Eコマースは商品を売ることができれば売上が出るという高いマネタイズ能力が特徴である。この2つの要素をそれぞれうまく利用してユーザーを引き寄せることが課題だ。そこで、ショートムービーに購入ページのリンクをつけることでショートムービーとEコマースを相互補完する形のビジネスが生まれた。そういう訳で、快手もついにEC分野へ脚を踏み出した。チャイトピ!は引き続き快手の最新動向を追っていきます!


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