長い間噂されていたタオバオとbilibiliの連携は2018年12月20日に確定事項となった。タオバオとbilibiliが共に発表した声明では、両社はECサイトのコンテンツマーケティングとbilibiliのIP(知的財産)の商業化運営方面で戦略合作を展開する計画だ。

IPのマネタイズとECサイトのコンテンツマーケティング

ECサイトとbilibiliのような人気なコンテンツを持つサイトの提携は、今回が初めてではない。タオバオは2018年11月、ショッピングコミュニティーサイト小紅書に掲載された商品レビューの文章がそのままタオバオの商品ページに転載される機能を導入し、小紅書との連携テストも既に行っている。

コンテンツサイトはECサイトにユーザーをもたらす。逆にコンテンツサイトにとっては自社のコンテンツをマネタイズすることができる。

今回のタオバオとbilibiliの連携も、IPのマネタイズとECサイトのコンテンツマーケティングが狙いだ。将来bilibiliのup主(配信者)はタオバオにて公式認証されたアカウントを作り、自分のページで関係商品をファンに勧めることができる。アニメや漫画好きのユーザーはタオバオで自分の好きなbilibiliのup主をフォローできる上に、bilibiliのIPの公式グッズを買うこともできる。

bilibili の商業化運営についての試み

bilibiliは日本でいうニコニコ動画と似たような動画共有サイトで、特に若者の間で人気を集めている。2018年3月ナスダックで上場した。2018年Q3のMAUは9270万人に達している。

bilibiliの収益に最も寄与しているのはゲーム事業だ。2018年Q3の収益の中で、ゲーム事業の収益は全体の約7割を占める。ゲームサービスは中国の法律の変化、著作権規則などに影響されやすいため、収益がゲームサービスに依存しているbilibiliは経営のリスクに直面している。改善策としてbilibiliは、積極的に他のサービスを開発し収益を獲得しているが、タオバオとの連携もその新しい取り組みの1つと言え、bilibili自身が持っているIPを商業化、マネタイズする狙いだ。

アニメや漫画、ゲーム、派生商品などでサプライチェーンを作っている中国の「二次元経済」は驚異的な勢いで発展している。中国の市場調査会社の艾瑞咨詢(iResearch)のデータによると、2017年の中国二次元文化に関する消費者および動画や諸サイト等のユーザー数は3.4億人にまで登る。二次元文化と言えば近年、主に日本から急速に広まって来たが、中国の若者の間にも浸透してきたことがうかがえる。

▲三分妄想の店舗

タオバオが発表したデータでは、今年のW12(W11(独身の日)に次ぐECセール)の期間中、二次元業界の売り上げは前年比90%と爆増した。セール開始から19分、コスプレ衣装のオンライン専門店「三分妄想」の売上は100万元(約1,575万円)を超えた。

加熱している二次元市場に向け、bilibiliとタオバオはお互いの補完性を利用して先手を打ったと言える。

 

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