2019年1月から3月の決算発表シーズンがスタートし、今回は先頭を切って決算報告を終えた中国大手IT企業のうち8社をピックアップした。現在すでに決算を発表しているIT企業の中ではやはりIT2大巨頭のアリババとテンセントが好調で、増収増益を達成している。他にもファーウェイがP30シリーズなど新モデルの発表や5G商用化を大きく前に進めるなど好成績をおさめている。

アリババ

収益は934億元(約1.4兆円)で前年比51%増、純利益は258億元(約4101億円)で前年比242%増と、市場予想を上回った。 この増収増益には主にEC事業とクラウド事業が貢献した。3月時点での天猫とタオバオのモバイル端末経由のMAUは7.21億。

 

テンセント(騰訊)

収益は855億元(約1兆3573億円)で前年比16%増。純利益は前年比17%増の270億元(約4286億円)と、市場予想を上回った。決済サービスやソーシャル広告、デジタルコンテンツサービスが貢献した。SNSアプリのWeChatのMAUは11.12億人で前年比6.9%増。QQのMAUは8.23億人で前年比2.2%増。

 

百度(baidu)

収益は241億元(約3824億円)で前年比15%増と、収益成長は減速した。純損失は3億元(約47.6億円)と、赤字転落した。2005年に上場して以来の初めての赤字となった。

春節時期に12億元(約190.4億円)もの資金を投入し、お年玉マーケティングを展開したことが赤字に繋がった。百度のコア事業である検索事業の成長は鈍化傾向にあり、さらに社内メールにて同事業を担う「百度捜索公司」総裁の向海龍が退職したことも発表された。

BAT(Baidu・Alibaba・Tencent)と呼ばれる中国三大IT企業の中、近年百度はアリババとテンセントに取り残されつつある。

 

京東(JD.com)

収益は1211億元(約1.9兆円)と市場予想を上回り、 純利益は73億元(約1175億元)で前年比386.7%と大幅に増加した。 2019年3月31日時点で12か月間のアクティブユーザー数は3.1億人。従業員数は17.9万人と、2018年Q4と比べて1000人増加した。

2019年Q1決算の発表後、京東はテンセントとの合作契約更新を発表した。新しい契約期間は2019年5月27日からの3年間。代表的な合作事業はWeChatから直接京東のモールにアクセスできるプログラムである。最近の京東はリストラなどマイナスイメージの報道が相次ぎテンセントとの連携関係が危ぶまれていたが、無事契約更新を果たした。一方で、昨年から続くユーザー数の伸び悩みは改善できずにいるなど課題も残る。

 

ファーウェイ(HUAWEI)

ファーウェイは今回初めて四半期決算を公開した。収益は1797億元(約2兆8665億円)と前年比39%増。純利益率は8%で前年に比べて小幅ではあるが増加した。スマホ出荷台数は5900万台。ファーウェイは第一四半期に折り畳みスマホのMateXとトリプルカメラを搭載したP30シリーズなどの新モデルを公開し、世界中の注目を集めた。今年中にはサムスンを超えて世界一のスマホブランドになることを目標にしている。

また、2019年に入ってからは5Gの商用化を加速させ、すでに世界中の通信キャリアと40件の5G商用契約を締結していると発表した。

 

ZTE(中興通訊)

収益は222.02億元(約3544億円)で、純利益は8.63億元(約138億円)と黒字への転換を遂げた。昨年ZTEはアメリカ政府によってアメリカからのスマホ部品輸入を禁止された影響で経営危機にまで陥ったが、その後制裁は解除され、会社は正常な運営を取り戻した。

 

蘇寧(Suning)

蘇寧は家電販売やECモール(蘇寧易購)事業を展開する小売販売会社。収益は622 .42億元(約9940億円)と、前年比25.44%増。純利益は1.36億元(約21.7億円)で前年比22.16%増。オンライン・オフライン両方の商品販売売上は869.26億元(約1兆3887億円)で、その内オンライン取引での販売売上は541.24億元(約8587億円)で、前年比36.09%増。また、ECモール蘇寧易購のモバイル端末経由のMAU数は、2019年3月時点では前年と比べ39.39%増加している。

 

bilibili(ビリビリ)

bilibiliは中国版ニコニコ動画ともいわれる動画サイトbilibiliの運営やゲーム、漫画などを取り扱う娯楽コンテンツ企業。収益は13.7億元(約219億円)で前年比58%増。純損失は1.956億元(約31.2億円)と、前年に比べ損失幅が拡大した。

Q1の平均MAUは初めて1億を突破し、1.01億を記録。前年比31%増。そのうちモバイル端末経由のMAUは8860万で前年比39%増。月平均の有料会員数は前年比1倍増の570万となった。

bilibiliは昨年末にアリババとテンセントとそれぞれ戦略提携の締結を達成した。現在はアニメの著作権やコンテンツ制作での協業を進めている。


今回はアリババ、テンセント、百度、京東、ファーウェイ、ZTE、蘇寧、bilibiliの計8社の決算をまとめた。他社も決算が発表され次第、継続して同期決算まとめ第2弾を伝える予定。

 

ソース:http://www.techweb.com.cn/finance/2019-05-15/2735910.shtml
http://finance.sina.com.cn/stock/y/2019-05-16/doc-ihvhiews2209182.shtml
https://36kr.com/p/5205529
http://tech.huanqiu.com/internet/2019-05/14872618.html?agt=15422
https://wallstreetcn.com/articles/3516077
https://wallstreetcn.com/articles/3520940?from=widgets
http://www.techweb.com.cn/internet/2019-04-30/2734051.shtml
http://tech.qq.com/a/20190514/000651.htm