中国EC業界の一大行事「618セール」を前にして、ソーシャルECプラットフォームの拼多多(ピンドゥオドゥオ)とショート動画共有アプリの快手(kuaishou)の業務提携が報じられた。多くのフォロワーを持つ快手のライブ配信者とネットショッピングとを繋ぐことによる相乗効果が期待される。

中国EC企業は「EC+ライブ配信」プロモーションを駆使

ECプラットフォームとコンテンツ配信サービスの業務提携はEC大国・中国ではすでに珍しくなっている。コンテンツ配信者がもつ大衆への影響はECプラットフォームに新規ユーザーをもたらし、かつ配信者もマネタイズできるというウィンウィンな効果を狙える。

今回の拼多多と快手の提携もそれが狙いとされており、現在両社のシステムはすでに連携されている。拼多多に出店している企業は快手の配信者を利用し、ライブ配信を通して商品の宣伝ができるようになった。タオバオや京東などの大手EC企業も近年ライブ配信を活用したプロモーションを展開しており、タオバオは2018年に5億のMAUを抱える人気ショート動画アプリのTik Tokと提携し、Tik Tokの動画から直接タオバオの商品画面へ飛べるようにしている。

拼多多と快手はユーザー層が合致

拼多多と快手はユーザー層が似ている。大都市を避け3・4線都市を狙うことで、大手企業らの手があまり加わっていない市場からのユーザー獲得に成功した。

拼多多が去年のダブル12セールの後に発表した売上データでも、農産品の注文数を公開するなど農村市場への注力をアピールした。快手もライブ放送で農産品の宣伝などをし、農村市場への支援策を強調している。関係データによると、2018年3月時点では拼多多と快手の両方を利用するユーザーは約4000万人で、拼多多の月間アクティブユーザー数の27.6%を占めている。ユーザー層が合致していることも業務提携をより有効なものにするだろう。

拼多多の課題 ブランドイメージ改善にも弊害ありか

人気の高い配信者を利用したプロモーションは一時的にユーザーをオンライン店舗へ勧誘することができるが、その新規ユーザーを固定客へと転換させることは簡単でない。高いコストをかけて獲得したユーザーをすぐに失う危険性をはらんでいる。

また、拼多多は会社成立からわずか3年でIPOを果たしたが、更なる成長には一番の支障である偽物販売課題の早急な解決が求められる。拼多多は低下したブランドイメージを改善するため偽物販売問題の解決に取り込み始めたが、これは元々の狙いである3・4線都市からターゲットを1・2線都市へと上げる動きともいえる。この動きは農村市場を狙いとする快手との提携とは矛盾しており、路線の策定には苦労することになるだろう。

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