インターネットの普及に伴い、近年中国の消費者が高品質を求め越境ECの需要が増えた。6月に開催された中国最大級のネット通販イベント「618セール」でも天猫国際(アリババ傘下の越境ECモール)の売上は前年同期より197%増加するなど、越境ECの需要の高さが見て取れる。さらに、国別の海外ブランド売上ランキングでは、日本が1位を獲得した。

中国のEC専門シンクタンク「電子商務研究中心」が発表した「2018年度中国越境EC発展レポート」によると、2018年中国越境EC(B2B、B2C、C2Cなど含める)の市場規模は1.9兆元に上り、前年より26.7%増加した。今回チャイトピ!は本レポートを抜粋して紹介します。

中国のEC市場に進出予定の方々はぜひ参考にしてください。

中国越境EC利用者分析

 

▲2013〜2018年中国越境EC利用者数

2018年12月時点で、中国の越境EC利用者数は8850万人と前年比34%に増加した。
〈理由〉
・国・地方政府による支援政策
・物流速度の上昇

越境ECを通して海外の製品を購入する消費者が増え、商品購入から消費者の元に届くまでの時間が短縮され、買い物の頻度が増加。越境ECの発展を後押しする運びとなった。

▲2018年中国越境ECユーザー年齢層

2018年中国越境ECの利用者は〈25〜35歳〉が圧倒的に多く、全体の56.3%を占める。

次に〈19〜24歳〉の利用者が多く、全体の20.2%を占める。そして〈36〜40歳〉が17.8%、〈18歳以下及び41歳以上〉の利用者が5.7%と続く。

〈25〜35歳〉の利用者の特徴
・安定した仕事と収入を持ち消費能力が高い。
・この層の多くが結婚し子供を産んでいる女性なため、ベビー用品を始めとした商品の、高品質な海外製は需要が高い。

越境ECプラットフォームの動向

中国の越境ECプラットフォームトップの群は網易考拉(NetEase傘下)、海囤全球(京東傘下)、天猫国際(Alibaba傘下)の3社である。

▲中国越境ECプラットフォーム状況

続いて2群には洋碼頭、唯品会、小紅書、聚美、3群にはベビー・マタニティー用品を取り扱いプラットフォームの蜜芽、宝貝格子、贝贝、babytreeなどが位置している。

越境ECのビジネスモデル

越境ECプラットフォームは自社で海外商品を直接仕入れて販売や、マーケットプレイスを提供し各企業が自社運営するパターンがあり、以下の5種類に分類することができる。

越境EC業界の課題

越境ECの課題について同レポートは以下のように説いている。

⬛︎物流効率とコストの問題
中国の国際物流システムの発展はまだまだ不完全である。
国際物流のほとんどは航空便を利用している。そのため物流コストは高く、配送には時間を要する。さらに配送過程での破損、紛失問題がたびたび発生している。

⬛︎消費者権利問題
アフターサービスなどの顧客サービスが不完全である。税関を通しての取引なため、返品や交換が発生した際の負担が大きい。時間と手間が生じ、さらに返品による費用が商品自体の値段を超えるケースもある。尚、この費用は消費者が負担しなければいけない。

⬛︎市場競争激化及び利益の低下
近年各ECプラットフォームが相次いで越境EC分野に参入し、市場を過熱させている。激しい競争を勝ち上がるための商品値下げなどにより利益を得ることが難しくなっている。

ソース:2018年度中国进口跨境电商发展报告